相続放棄に必要な戸籍はどれ?【亡くなった人】別にイラストで解説

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相続放棄をしたいけれど、手続きに必要になる戸籍はどれ?
相続放棄に戸籍が必要なのはわかるけど、私の場合はどの戸籍が必要なの?

このように、相続放棄の手続きで一番多くご相談を受けるのが戸籍についてです。

なぜ、戸籍に関して多くの人が迷ってしまうのでしょうか。

それは、亡くなった人との関係によって必要になる戸籍の種類や範囲が異なるからです。

例えば、亡くなった人があなたの配偶者であれば、必要な戸籍は【あなたの戸籍】1部で足りることが多いです。
(亡くなった人とあなたが同じ戸籍に入っているため)

しかし、もし亡くなった人があなたの兄弟姉妹や叔父叔母だった場合は、必要な戸籍は膨大な種類と数になります。

そこでこの記事では、相続放棄に必要な戸籍について「亡くなった人とあなたの関係」に注目し、ケース別で解説していきます。

これから相続放棄をしようとしている人が、「自分はどの戸籍を用意すればいいのか」がわかるようになっていますので、ぜひお役立てください。

1.そもそも相続放棄とは「相続人としての地位を放棄すること」

まず簡単に、相続放棄についてご説明します。
(ご存じの方は、飛ばしていただき2章よりお読みください。)

相続放棄を簡単に説明すると、相続人が「プラスの財産もマイナスの財産も一切受け取らない」という選択をすることです。

民法では、相続放棄をすると「初めから相続人でなかったものとみなす」と定められています。

つまり、相続人としての地位を放棄し、はじめから相続人ではなかったことになります

亡くなった人の財産に

  • 多額の借金がある
  • その他債務やローンがある

場合に、相続放棄を選択されることが多いです。

 

相続放棄をするには、家庭裁判所で「相続の放棄の申述」をする必要があります

そして相続放棄の申述をするかどうかを検討する期間は、民法で「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内」と定められています。

この期間内に必要書類を家庭裁判所に提出することで、相続放棄をすることができます。

相続放棄

相続放棄の申述に必要な書類は、主に

です。

この戸籍などの添付書類について、2章で詳しく解説します。

※必要書類がそろった後の具体的な申述方法は、3章で解説します。

2.【ケース別でわかる】あなたが相続放棄するのに必要な戸籍はコレ!

相続放棄にまず必要な戸籍は、相続放棄をする人(申述人)の戸籍謄本です。
(戸籍謄本は、本籍地を管轄する役所で取得できます)

その他必要になる戸籍は、亡くなった人と相続放棄をする人の関係によって変わります

ここでは6つのケースに分けて、必要な戸籍について解説していきます。

※ここでご紹介するケースは、「あなたが相続人であり、相続放棄をする人」を前提にしています。

2-1.あなたの配偶者が亡くなったケース

あなたの配偶者が亡くなった場合、相続放棄に必要な戸籍は亡くなった人の死亡の記載がある戸籍です。

配偶者が死んだ場合

多くの場合、夫婦は同じ戸籍に入っているため、あなた(申述人)用に取得する戸籍に配偶者の死亡も記載されるため、その1枚で足りることになります。

【豆知識】同じ戸籍でも“誰から考えるか”で呼び方が変わる?
同じ戸籍謄本であっても、申述人のあなたから見たら現在戸籍であり、亡くなった配偶者から見たら除籍(死亡の記載)という表現になります。同じ戸籍に二人が載っているので、このような呼び方の違いが生じます。

 

2-2.あなたの親が亡くなったケース

あなたの親が亡くなった場合、相続放棄に必要な戸籍は

  • 亡くなった人の死亡の記載がある戸籍
  • あなたの現在戸籍

です。

親が死んだ場合

あなたが亡くなった親と同じ戸籍に入っている場合は、あなた(申述人)用に取得する戸籍に親の死亡も記載されるため、その1枚で足りることになります。

あなたが結婚などで戸籍を抜けている場合は、親と戸籍が別々になっていますので、親の死亡の記載のある戸籍とあなたの現在の戸籍が必要になります。

2-3.あなたの祖父母が亡くなったケース

あなたの祖父母が亡くなった場合にあなたが相続人となって相続放棄をするというケースは、あなたの親が祖父母よりも先に他界しているときです
(つまり、孫にあたるあなたが相続人になるケース)

そしてその時に相続放棄に必要な戸籍は、

  • 亡くなった人の死亡の記載がある戸籍
  • 先に他界している親の死亡の記載がある戸籍
  • あなたの現在戸籍

の3種類です。

祖父母が死んだ場合

先に他界している親の死亡の戸籍(除籍)があることにより、孫にあたるあなたが相続人であることを証明できます。

2-4.あなたの子が亡くなったケース

あなたの子が亡くなった場合に、あなたが相続人となり相続放棄するケースというのは、亡くなった人(あなたの子)に子や孫がいないときです
(つまり、親にあたるあなたが相続人になるケース)

そして相続放棄に必要な戸籍は、

  • 亡くなった人(あなたの子)の出生から死亡時までの全ての戸籍
  • あなたの現在戸籍

です。

子が死んだ場合

出生~死亡の一連の戸籍をそろえることで、亡くなった人(あなたの子)に子や孫などの直系卑属がいないことを証明し、親にあたるあなたが相続人であることを証明できます。

2-5.あなたの兄弟姉妹が亡くなったケース

あなたの兄弟姉妹が亡くなった場合に、あなたが相続人となり相続放棄するケースというのは、亡くなった人(あなたの兄弟姉妹)に、子や孫(直系卑属)がおらず、両親や祖父母(直系尊属)が先に他界しているときです

そして相続放棄に必要な戸籍は、

  • 亡くなった人(あなたの兄弟姉妹)の出生から死亡時までの全ての戸籍
  • 先に他界している両親の死亡の記載がある戸籍
  • 先に他界している祖父母の死亡の記載がある戸籍
  • あなたの現在戸籍

の4種類です。

兄弟姉妹が死んだ場合

亡くなった人(被相続人)から見て兄弟姉妹のあなたが相続人になるのは、相続第3順位にあたります。

つまり、出生~死亡の一連の戸籍をそろえることで、被相続人に子や孫などの直系卑属(相続第1順位)がいないことを証明し、被相続人の親や祖父母の直系尊属(相続第2順位)の死亡も証明することで、兄弟姉妹にあたるあなたが相続人であることを証明できます。

2-6.あなたの叔父叔母が亡くなったケース

あなたの叔父叔母が亡くなった場合に、あなたが相続人となり相続放棄するケースというのは、

  • 亡くなった人に子や孫(直系卑属=相続第1順位)がおらず
  • 亡くなった人の両親や祖父母(直系尊属=相続第2順位)が先に他界しており
  • 亡くなった人の兄弟姉妹(相続第3順位)も先に他界してているが、他界した兄弟姉妹に子がいる(=あなた)

ときです。

※相続第3順位のあなたの親(被相続人の兄弟姉妹)の相続権が、子であるあなたに移ることを代襲相続といい、あなたの親は被代襲者といいます。

 

まれなケースではありますが、この状況で相続人となった場合、相続放棄に必要な戸籍は、

  • 亡くなった人(叔父叔母)の出生から死亡時までの全ての戸籍
  • 先に他界している被相続人の両親の死亡の記載がある戸籍
  • 先に他界している被相続人の祖父母の死亡の記載がある戸籍
  • 先に他界している被相続人の兄弟(あなたの親)の死亡の記載がある戸籍
  • あなたの現在戸籍

の5種類です。

叔父叔母が死んだ場合

被相続人の出生~死亡の一連の戸籍をそろえることで、被相続人に子や孫などの直系卑属(相続第1順位)がいないことを証明します。

そして、被相続人の親や祖父母の直系尊属の死亡も証明することで、相続第2順位にあたる人がいないことを証明します。

最後に、被相続人の兄弟姉妹にあたるあなたの親の死亡を証明することで、その子であるあなたに相続権があることを証明します。

3.実際にやってみよう!相続放棄の申述の流れ

2章でご紹介した相続放棄に必要な戸籍がわかったら、次は実際に各役所でそれらの戸籍を収集しましょう。

亡くなった人の出生から死亡までの一連の戸籍の場合は戸籍をさかのぼって収集することもあるため、一つ請求しては次の役所へ、またそれを受け取ったら次の役所へという感じで一つ一つの請求に時間がかかる場合があります。

相続放棄には期間が定められていますので、必要な戸籍の種類が多い場合は特に時間に余裕をもって動きましょう。

相続放棄には、戸籍以外に

  • 亡くなった人の住民票(または戸籍の附票など住所地がわかるもの)
  • 相続放棄の申述書(裁判所HPよりダウンロード可能)
  • 収入印紙(申述人ひとりにつき800円分)
  • 切手(申述する家庭裁判所に確認するようにしましょう)

などが必要になるため、予め用意しておきましょう。

申述先は、亡くなった人(被相続人)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所になります

被相続人の住民票(除票)や戸籍の附票から、最後の住所地を確認するようにしましょう。

手続き場所

ちなみに、相続放棄の申述は郵送でも対応しています。
郵送または持参のいずれかの方法で提出することで、相続放棄の申述は完了します。

手続き方法

4.相続放棄に必要な戸籍の取得が困難なときは専門家に頼もう

相続放棄に必要な戸籍は、2章でご紹介したように相続関係によって変わります。

特に、亡くなった人があなたの兄弟姉妹や叔父叔母の場合、相続順位が後になりますので、必要な戸籍の数は必然的に多くなります。

「この記事を読んでも必要な戸籍がよくわからない」
「収集する戸籍が膨大で、ひとりで収集するのに時間がかかる」

そのようなときは、司法書士や行政書士などの専門家に戸籍の収集を頼むとよいでしょう

相続放棄申述の期間は「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内です。

専門家とはいえ、期限まであまりに時間がないタイミングで依頼を受けても、明らかに間に合わないような場合もあります。

3か月という期間は思っている以上にあっという間ですので、「期間を過ぎてしまい相続放棄ができなかった」ということにならないように、なるべく早く専門家に相談してみましょう

5.まとめ

相続放棄に必要な戸籍は、亡くなった人とあなたとの相続関係により大きく異なります。

必要な戸籍の概要をまとめると、

  • 相続放棄をする人の戸籍(現在戸籍)
  • 亡くなった人(被相続人)の死亡の記載がある戸籍(除籍)
  • それ以外の戸籍(被相続人との関係により変わります)

の3種類が必要になります。

家庭裁判所によっては、追加の戸籍を請求される場合もあるため、相続放棄をする際は早めに家庭裁判所に確認し、状況によっては専門家に相談するのもひとつの方法です。

相続放棄の申述(手続き)そのものは流れはシンプルですが、それをするために必要な戸籍が複雑です。

これから相続放棄をされるにあたり、この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。

私たちが 必ず お力になります。 相続のことはすべてお任せください。

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