【詳しすぎる2週間】親の死亡後にまずやること(行動チェックリスト付)

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チェックリスト 暮らし 死亡後 相続のいろは 相続手続き

「もし家族が亡くなったら、どんな手続きが必要になるんだろう?」
「葬儀や相続の手続きをすることは知っているけど、実際いつまでにどこで手続すればいいの?」

いつかは訪れる身内の死、それとともに発生するのが数々の死亡後の手続きで

多くの場合そう何度も経験する出来事ではないため、いざ自分が遺族となったときに「どういった手続きがあるのかわからない」という声をよく聞きます。

この記事では、そのような「身内の死後、遺族となったときにやること」をわかりやすくまとめました。

「死亡後の手続きは、これを参考にしよう!」となるよう、”死後2週間”の手続きに限定して詳細に解説しています。

「死亡後の手続きは多岐にわたり、期限があるものも多く、大切な人を失った悲しみに暮れる間もない…」という実際の多くの感想をもとに、そうならないために、死亡後2週間の手続きについて特化しました。

この記事でご紹介する手順を参考に、手続きを進める手助けにしていただければ幸いです。

また、ダウンロードしてすぐに活用できる【家族が亡くなった後2週間でやること】 行動チェックリストもご用意しました。
印刷してぜひご活用ください。
(いざというときのために、ブックマークもお勧めします!)

ではまず、死亡後に発生する手続きの大まかな流れは下記のとおりです。
(死亡日からの経過日数で表記しています)

この流れをもとに詳しく解説していきます。

死亡後の手続き
最初の1週間葬儀の手続き
死亡から10日頃役所での手続き
死亡から11~14日頃(2週目)公共料金等の手続き
それ以降遺産相続の手続き

1.【死亡日当日】

「家族を亡くしたその日に?!」と思うかもしれませんが、死亡日当日であってもやることが4つあります。

死亡日の4つの手続き

初めて手続きする方でもスムーズに終えられるよう、ポイントを押さえながら解説していきます。

1-1.死亡診断書の受け取り(コピーの取得)

死亡診断書を受け取る

死亡診断書は、主治医等が発行します。

それ以外の場合は、死亡診断書ではなく死体検案書を受け取ることになります(※下記コラム参照)。

死亡診断書は家族や親族が受け取りますが、法律上の優先順位はないため、一般的には配偶者や子どもなど一番近しい人が受け取ることになることが多いです。

また死亡診断書は今後の手続きで必要となるため、コピーを複数枚取っておくことをお勧めします

【コラム】死亡診断書の代わりに「死体検案書」を受け取る場合がある

事故死や突然死(孤独死も含む)、または自殺の場合は警察に連絡し、警察医や監察医による遺体の検案と身元確認が行われます。
(必要に応じて、司法解剖や行政解剖などが行われる場合もあります。)

その後、死亡診断書の代わりになるものとして「死体検案書」が発行されます

これは、死亡診断書と同じ用紙になるため、こちらも受け取り次第コピーを取っておきましょう。

死体検案書

1-2.近親者への連絡

亡くなった事実を親族や職場、近所の人に連絡します。

連絡をするにあたり、「連絡者リスト」を作成しておくと、漏れなく終えることができます。

また、当日に連絡する内容としては亡くなった事実のみで構いませんが、既に通夜や葬儀の日程が決まっている場合はその旨もあわせて伝えておくと、参列者は準備がしやすいため親切です。

1-3.葬儀社の選定

葬儀社を決める前に確認することは、亡くなった人の葬儀に関する希望があったかどうかです。
もし生前に直接聞いていなければ、遺言書やエンディングノートに書いてある場合もあります。

そのうえで葬儀の形式を決め、自分たちにあった葬儀社を探しましょう。

とはいえ、まだ亡くなった当日で詳細が決まらない、そこまで気持ちが進まない、という方もいるかもしれません。
そのようなときは慌てて決める必要は必ずしもなく、まずは搬送だけしてくれる葬儀社を探すこともひとつの手段です

搬送のみをしてくれる葬儀社は、すぐに動いてもらえるところを優先し、病院や近親者、近所の人に尋ねてみてもよいでしょう。

(一時的な搬送を除き)メインとなる葬儀社を選ぶときのポイントは以下の3点です。

  1. 葬儀のプラン(開催場所、規模等)
  2. 価格
  3. オプション(祭花壇、遺体の搬送、死亡届の提出、埋火葬、法要等)

※病院で亡くなった場合で、かつ家族の要望や近所の風習などが特にない場合は、その病院が提携し斡旋してくれる葬儀社を選ぶ方法もあります。
なぜなら、こういった場合は遺体の搬送、死亡届の提出、埋火葬、法要まで、一括してお任せできるプランを用意している場合がほとんどだからです。

大切な人を亡くした深い悲しみの中、すぐに葬儀社選びを進めることは心身ともに本当に負担が大きいことだと思います。
葬儀社の決め方は人それぞれのため、上記もひとつの指標としてご参考ください。

1-4.遺体の搬送、退院の手続き

病院で亡くなった場合、病院で安置してもらえる時間は数時間程度が一般的です。

自宅に安置する場合は自宅へ、葬儀社を利用する場合は葬儀社の安置場に搬送します

また、搬送と同時に入院費の清算など退院手続きも行うため、必要な費用も用意しておきましょう。

「誰が払うのか」「どの費用から払うのか」など近しい人と事前に話し合い決めておくと、後々のトラブル防止に繋がります。

2.【2日目】死亡届の提出、火葬許可証の取得、通夜

死亡後2日目にすることは、死亡届の提出火葬許可証の取得通夜の3つです。

死後2日目の流れ

死亡届、火葬許可証については、死亡診断書を渡せば葬儀社が代行してくれる場合も多いため、先に葬儀社に確認しておきましょう。

ここでは、ご自身で手続きをする場合の手順について説明していきます。
(葬儀社が代行してくれる場合は飛ばしていただき、2-3.通夜からお読みください。)

2-1.死亡届の提出

死亡届は多くの場合、1-1章でご紹介した死亡診断書(※該当箇所へ移動します)と同じ一枚の用紙になっています。

右側は死亡診断書で、医師によって記入される部分です。

そして、その左側が死亡届です。
届出人(家族や親族)は予め必要事項を記入しておきましょう。

※死亡診断書と同じ用紙になっていないこともあるため、その場合は役所の窓口に設置してあるものを使いましょう。

死亡届の届出人は、亡くなった人との関係性からその順番が法律によって決められています。

届出人としての資格が発生する順番は、

  1. 同居する親族
  2. 親族以外の同居者
  3. 家主・地主・土地の管理人
  4. 同居していない親族
  5. 後見人

です。

提出先は、

  • 死亡者の本籍地
  • 届出人の住所地
  • 死亡した場所

のいずれかの役所になります。

書き方がわからない場合は、役所の窓口で記入方法を教えてもらえるため、無理に書かずに空欄にしたまま持参しましょう。

本来の提出期限は亡くなった日から7日以内です。
(例えば海外で亡くなった等で死亡の事実をなかなか把握できなかった場合は、死亡の知らせを受けた日から3か月以内が提出期限になります。)

死亡届の提出

2-2.火葬許可証の取得

一般的には葬儀の後は火葬しますが、そのためには事前に火葬許可証を取得しておく必要があります。

火葬は、死亡後24時間以上経過していることが法律で決められています。

また、火葬許可証がなければ火葬することはできません

よって、この時点(2日目)に取得しておくことが必須となります。

この火葬許可証は、死亡届の提出をする際に、役所であわせて発行の申請をしましょう。
役所によっては、死亡届を出すだけで許可証を発行してくれるところもあります。

火葬許可申請書を記入して発行してもらう場合は、役所に設置されている用紙に故人の本籍地、現住所、火葬場などを記入する必要があるため、役所に出向く前に、これらの情報をあらかじめ控えておきましょう。
申請後、窓口ですぐ手続してもらえるため、その場で火葬許可証を受け取ります。

本来の申請期限は亡くなった日から7日以内ですが、葬儀をおこなう場合には「火葬許可証」がないと火葬ができないため、死亡届と同時に提出、取得しておきましょう。

※火葬許可証は、役所によっては埋葬許可証と同一用紙になっている場合もあれば、火葬許可証単体になっている場合もあります。
また記入内容も異なるため、役所に応じて対応しましょう。

※死亡届の提出と同様、火葬許可申請の手続きは葬儀社が代行してくれるケースも多いため、お願いしたい場合は相談してみましょう。

【その後の流れ】
火葬許可証を取得したら、必ず火葬場に提出しましょう。
火葬が終わると、火葬場より「火葬執行済の印が押された火葬許可証」を受け取ります。
3-2.出棺、火葬3-3.埋葬許可証の取得参照)

火葬許可証

 

2-3.通夜

通夜に関しては、通常、葬儀社を介して実施する場合が多いようです。
(親族の希望や地域の風習などがある場合は、そのやり方に従って実施しましょう。)

葬儀社が主となり動いてくれる場合は、準備や祭花壇の手配、参列者の案内など一連のことは担当してくれるため、任せることができます。

家族としてやることは、喪主を決め、参列者の出迎え、代表挨拶、参列者の見送りなどです。
(喪主となる人は、葬儀社と打ち合わせをして通夜に備えましょう。)

関東地方など、地域によっては「通夜振る舞い」といって参列者に飲食をふるまう風習もあるようです。

そういった風習がある場合は、誰が、どこで、どのような形式で行うのか、葬儀社や担当者と打ち合わせをして参列者をおもてなしする手配をします。

また、通夜終了後は翌日の葬儀について葬儀社と打ち合わせをしておきましょう。

「通夜」と聞くと、すごく大変なイメージがあったり、喪主になってもやることがわからなかったり、不安を抱かれるかもしれませんが、基本的には葬儀社が主導で案内をしてくれるため、それほど重く考えずとも大丈夫でしょう

気負いせずに、執り行いましょう。

3.【3日目】葬儀、火葬

3日目は葬儀の日となります。

ここでは葬儀から出棺、火葬、そして初七日法要までを解説していきます。

3-1.葬儀

通常、通夜と同様葬儀社が主となって進めることになりますが、他に家族や地域の風習などがある場合は話し合って進めていきます。

葬儀の開催形態は様々ですが、個人だけで行うことはほとんどないため、事前に葬儀社と打ち合わせをしておきましょう。

葬儀社と確認しておく事項は、下記のとおりです。

  • 喪主や受付係などの役割分担
  • 受付、席次、焼香など全体の流れ
  • 祭花壇の手配、会場の設営
  • 弔電の管理

※通夜、葬儀ともに、通常亡くなった日の翌日、翌々日に行うことが多いですが、会場や参列者の都合などにより少し遅くなることもあるため、日程に関してはこの限りではありません。

3-2.出棺、火葬

火葬は、基本的に葬儀と同日に行います。
火葬の際、喪主は必ず火葬許可証を持っていきましょう。

持っていない場合は、火葬を受け付けてもらえない場合があるため注意が必要です。

葬儀で最期のお別れを終えた後、棺を霊柩車に乗せ火葬場へ向かいます。

この場合、一般的に喪主が霊柩車に同乗し、その他の家族はタクシーや自家用車などに分散して移動します。

事前に参加者数と車の台数を確認し、必要であればタクシーの手配をしておきましょう。
(葬儀社が手配をしてくれる場合もあるため、確認しておきましょう。)

※火葬は1時間ほどで終わりますが、親族が集まる場にもなるため、待ち時間に次回の法要の日程などについて決めることがあれば話し合っておくとよいでしょう。

3-3.火葬済の証明の取得

火葬が終わると、遺骨を拾い骨壺に入れます。

その作業が終わると、この骨壺と一緒に「火葬執行済の印が押された火葬許可証」が渡されます。
(「火葬許可証」を提出して火葬を行い、火葬が終わった証明として、提出した「火葬許可証」に押印されたものを受け取るということです。)

この火葬場から受け取った「押印済の火葬許可証」は納骨の際に必要となります。

一般的に、火葬は葬儀後すぐに行いますが、埋葬は四十九日の忌明けの法要と合わせて実施されることが多く、火葬から納骨まではしばらく日が空きます。

よって、「押印済の火葬許可証」はそれまで自宅で保管し、納骨のときに墓地や霊園に提出します。

万が一の紛失に備えて、コピーを取っておくと良いでしょう。

火葬許可の流れ

【コラム】火葬許可証を紛失した場合は、5年以内であれば役所で再発行の手続きを!

家族の予定や風習によっては、納骨からかなりの期間が空いて納骨する場合もあります。

万が一、火葬執行済と押印された火葬許可証を紛失してしまった場合は、5年以内であれば(火葬許可証を発行してもらった)役所で再発行してもらうことができます。

納骨の日が近づいたら、余裕をもって確認しておきましょう。

3-4.初七日法要

「初七日法要」とは、遺骨や遺影の前で僧侶が読経を行う儀式で、本来は文字通り死亡から7日目に行う法要ですが、近年では葬儀と同日に済ませる場合がほとんどです。

この法要の準備には、

  • 会場や僧侶の手配
  • 参列者の選定
  • 引き物と精進落とし

の手配などがありますが、葬儀社がまとめて対応してくれるケースも多いようです。

準備をすることを少しでも減らしたい場合、先に葬儀社にお任せできるか確認しておきましょう。

4.【5~7日目】葬儀後の手続き(精算)

無事葬儀を終えると、葬儀の精算をします。

具体的には葬儀代の支払いと、葬儀代の領収書の取得です。

葬儀代は後々の相続手続きに影響する事項でもあるため、詳しく解説していきます。

4-1.葬儀代の支払い

通常、葬儀から約1週間後に葬儀社から請求書が発行されるため、葬儀代を支払います。

葬儀社によっては葬儀の当日に支払う場合、現金で手渡しする場合もあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。

故人の預金口座から葬儀代を支払う場合の注意事項

葬儀代は高額になるため、故人の預金から支払いたいと考える方もおられます。

しかし、銀行に死亡の旨を伝えると故人の銀行口座が凍結されてしまい、その銀行口座の相続手続きが完了するまで預金を引き出すことができなくなりますので、注意が必要です。

また、故人の預金は相続財産です。

後々相続人間でトラブルにならないためにも、あらかじめ相続人全員に引き出す旨を伝え、了承を得ておきましょう。

 

※銀行口座の相続手続きについてはこちらをご参照ください。
【必見】銀行口座の相続手続き|スムーズに進めるための手順と必要書類

4-2.葬儀代の領収書の取得

葬儀代を支払った後、葬儀社から領収書を受け取ります。

この領収書は後日、葬祭費の支給申請手続きに必要となるため、必ず保管しておきましょう。

葬儀代の領収書

葬祭費について詳しくはこちら
5-2.亡くなった人の住所地の役所で行う手続き
〈死亡後の手続き〉 葬祭費(葬儀費、埋葬費)の請求方法(遺産相続手続まごころ代行センター)

5.【10日目】役所で故人の諸手続き

※死後10日以内が期限の手続きがあるため、前後の手続きをまとめて【10日目】と表記しています。手続きの期限の目安として参考にしてください。

この日は、役所や年金事務所等でする手続きをまとめて行います。

手続き先は、主に

  • 亡くなった人の本籍地の役所
  • 亡くなった人の住所地の役所
  • 最寄りの年金事務所
  • 最寄りの警察署

の4か所です。
手続き先ごとに、それぞれどのような手続きを行うのか説明します。

5-1.亡くなった人の本籍地の役所で行う手続き

亡くなった人の本籍地の役所では、除籍謄本(死亡の事実が記載された戸籍)を取得します。

除籍謄本は、今後の相続手続きに必要になりますし、相続関係(法定相続人)の特定にも必要になります。

もし、その役所で取得できるほかの戸籍謄本(※1)などもあれば、すべて取得しておきましょう。

※1
相続手続きには、
・亡くなった人の出生~死亡までの一連の戸籍
・相続人全員の現在戸籍
が必要になる手続きが多いため、その役所で取得できるものがある場合は、あわせて取得しておくと手間が省けます。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。
【戸籍謄本まるわかり】相続手続きに必要な戸籍をケース別に徹底解説!

取得方法は、直接役所の窓口で取得するか、郵送で請求することもできます。

銀行など手続き先によっては(提出した戸籍を)返却してもらえない場合もあるため、死亡の記載がある除籍謄本は2~3枚取得しておくことをお勧めします。

取得に必要な書類などの詳細は、各役所の戸籍係に問い合わせて事前に確認しておくとよいでしょう。

5-2.亡くなった人の住所地の役所で行う手続き

亡くなった人の住所地の役所で行う手続きは、役所内で複数の係に出向く必要があります。

必要となる手続きを、担当窓口ごとにまとめたものが下記です。

窓口手続き
戸籍・住民票担当・住民票の除票の取得
国民健康保険担当
後期高齢者医療保険担当
・健康保険証の返還
・資格喪失届の提出
・葬祭費支給申請用紙の取得
・高額療養費支給申請用紙の取得(※該当する場合)
介護保険担当・介護保険証の返還
・資格喪失届の提出
・送付先変更届の提出
・還付金の申請(※該当する場合)
障がい担当
(※該当する場合)
・障がい者手帳の返還
・未払い手当等の申請

各手続きには、10日以内または14日以内などの期限がありますが、過ぎてしまったからといって罰則はありません。

とはいえ、手続きしなかったり放置したりしてもメリットはないため、忌引きなどで時間が取れるうちに手続きしておきましょう。

手続きによっては必要書類もあるため、事前にHPや電話で確認し、用意をしてから役所で手続きしましょう。

また、担当窓口が分からない場合は、いずれかの窓口で手続き内容を伝えると案内してもらえるため、その案内に従い順に手続きを進めます。

【参考】
葬祭費支給申請について(大阪市HP千代田区HP

5-3.最寄りの年金事務所で行う手続き

亡くなった人の住所地にある年金事務所に出向き、年金に関する手続きを行います。

主な手続きは、

  • 年金受給者死亡届の提出
  • 未支給年金の請求
  • 遺族年金の請求

などです。

年金を受給中だったのか、年金を納めていたがまだ受給前だったのか、個々人の状況によって必要な手続きは異なります。

亡くなった人と一番近しい人があらかじめ年金事務所に電話をし、基礎年金番号やマイナンバーを伝えて必要書類などを確認するとよいでしょう。
年金を受けている方が亡くなったとき/日本年金機構HP

実際の手続きは、窓口または郵送となりますが、人によって手続き内容も必要書類も変わってくるため、窓口で案内を受けながら手続きすることをお勧めします

5-4.最寄りの警察署での手続き

亡くなった人が運転免許証を所持していた場合、最寄りの警察署に出向き、運転免許証を返還します。

その際は死亡診断書が必要となるため、あらかじめ取っておいたコピーを持参しましょう。

(ただ、返還せずとも罰則などはないため、手続きせずそのまま手元に残しておく人もいます。)

【コラム】在職中に亡くなった場合は、勤務先へ連絡し諸手続きの確認を

在職中に亡くなった場合は、健康保険、年金などの手続きは、会社を経由して手続きすることが多いです。

よって勤務先に死亡の連絡を入れる際に、これらの必要な手続きについて案内してもらうよう申し添えておきましょう。

 

勤務先への連絡

6.【11~14日目】故人の諸契約の解約手続き

役所や年金等の手続きを終えたら、公共料金や各契約等の手続きを進めます。
これらの手続きは、過払い金、未払い金などお金の支払いが関わってくるため、なるべく早く進めましょう。

(※ここで紹介する手続きも厳密な期限はありませんが、死亡後おおよそ2週目を目途に手続しておくとよいでしょう。)

諸契約について「解約」するのか「名義変更」するのかによって手続き内容が変わるため、あらかじめ家族と話して決めておきましょう。

すぐに決まらない場合でも、まずは契約先に死亡の連絡を入れ、不要な支払いが発生しないよう相談することをお勧めします。

また、最近はインターネットで手続きが可能となっているところも増えているため、事前にHPで確認しておくと手間を省くことができます。

6-1.公共料金の解約(名義変更)

公共料金の手続き先としては、電気、ガス、水道などが挙げられます。

基本的には、毎月の支払明細に問い合わせ先が記載されていますが、手元にない場合は、住所地に近い電力会社やガス会社に問い合わせましょう。
(近年の電気やガスの自由化により、従来の電力会社やガス会社とは別のところで契約している場合もあるため注意が必要です。)

水道については、一般的に住所地の水道局に連絡を入れます。

なかなか判断がつかない場合は、引き落とし口座になっている通帳で引き落とし先を確認することもひとつの手段です。

6-2.電話、インターネット、テレビ等の解約(名義変更)

故人の諸契約の契約先を把握するには、支払明細や請求書で確認するとスムーズです。

まずは契約先を確認し、契約者の死亡を連絡のうえ、必要な手続きの指示をもらいましょう。

固定電話やインターネット
モデムやルーターなどがレンタルの場合は返却物があったり立ち合いが必要だったりするため、各契約会社に連絡する際にあわせて確認しておきましょう。
誤って捨ててしまうと紛失料を請求される場合もあります。

※以下はNTT西日本の一例です。

<解約>ご契約者がお亡くなりになられた場合の解約
https://www.ntt-west.co.jp/denwa/tetsuduki/stop/kaiyaku_exception.html

<名義変更>承継 ※こちらから用紙のダウンロードが可能です。
https://www.ntt-west.co.jp/denwa/tetsuduki/name/syoukei.html

携帯電話
最寄りの携帯ショップでの手続きになる場合が多いため、あらかじめ予約を入れて対応しましょう。
(店舗のない契約先の場合は、Webまたは電話にて手続き方法を確認しましょう。)

NHK
「NHKふれあいセンター」に死亡の連絡をします。
(フリーダイヤル)0120-151515
(ナビダイヤル)0570-077-077
その後管轄のセンターより連絡があり、手続きを進めることになります。

解約を届け出たタイミングによっては、過払いが発生する場合があります。
その際は返金してもらえるため、連絡をする際にあわせて確認するとよいでしょう。

NHKホームページ:受信料の窓口

<解約>放送受信契約の解約
https://www.nhk-cs.jp/jushinryo/about_kaiyaku.html

名義変更の場合は、ホームページからの手続きがスムーズです。

<名義変更>契約者変更
https://www.nhk-cs.jp/jushinryo/NameChangeTop.do

6-3.生命保険の手続き(死亡保険金)

生命保険の保険証券や契約内容のお知らせがある場合、その用紙に契約内容が記載されているため確認します。

死亡保険金については、「契約者」「被保険者」「保険金受取人」が記載されており、その「保険金受取人」に指定されている人が、手続きをする人になります。

「保険金受取人」が指定されていない場合は、保険会社の規定に沿って受取人が決まるため、その方が手続きを進めます。

保険請求をして保険金が振り込まれるまでに2~3か月かかるところもあるため、早めに手続きを進めましょう。

連絡先は保険証券に記載されている連絡先、または代理店を通しての手続きになります。

保険契約によっては入院給付金の請求が可能な場合もありますが、これは本来亡くなった人自身が請求するもの(=亡くなった人の財産)であるため、相続財産になります。

よって、相続人が確定してからの受け取りになるため、死亡保険金と切り離して手続きをすることになります。

7.【14日以降】遺産相続手続きの開始

ここから先の手続きは、主に遺産相続に関する手続きになります。

遺産相続手続きとは簡単に表すと「故人の遺産、権利などを相続人が受け継ぐこと」です。

【遺産相続手続きの大まかな流れ】

  1. 遺言書の有無の確認
  2. 相続人の確定
  3. 相続財産の調査
  4. 相続方法の決定(相続または放棄)
  5. ※遺産分割協議書の作成
  6. ※相続税の申告、納付
  7. 相続遺産の分配完了(名義変更等)

※は必要に応じて対応しましょう。
(手続きの順番はこの限りではありません)

各手続きには期限があるものも多く、またどういった財産があるかによって手続きの内容や方法も変わってきます。

相続人の確定には、それを証明するために戸籍謄本などが必要になります。

そして、相続財産を把握するためには、現金や不動産、株式、車、生命保険などについての金額(評価額)の算出が必要になります。

相続手続きを進める上では、相続人の実印や印鑑証明書が必要になってくる手続きも多いです。

本サイトを運営しております「遺産相続手続まごころ代行センター」では、そういった遺産相続手続きを一括で代行、または手続き内容によって個別の代行も承っております。

相続手続きについての詳細は、ぜひ遺産相続手続まごころ代行センターのHP(外部サイトが開きます)をご覧ください。

8.まとめ

親が亡くなったときに必要となる手続きは、たった2週間でもこれほどたくさんあります。

死亡後の手続きは人生で何度も経験することではなく、また、大切な人を亡くした悲しみの中で手続きを進めるのは本当に大変なものです。

これらの手続きは、人の死を起点として行うことになるため決して明るい場面ではありませんが、いざその状況になった時に慌てない為にも、できれば生前のうちに一度家族や近しい人と葬儀や相続についてのお話してみることをお勧めします。

そうしておくと、いざその時を迎えた際に、本人が希望されていた通りに事を進めることができ、スムーズに手続きを終えることができるでしょう。

「なかなか時間がない」「ひとりでは手続きが不安だ」と思われる方は、相続手続きのプロである、行政書士、司法書士、税理士等の専門家の力を借りるのもひとつです。

お困りの際は、お気軽にご相談ください。

そしてまずは、身近な人の急な死でも慌てず対応できるよう、この記事が皆様のお役に立ちましたら幸いです。

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